お知らせ

2020.12.14

【Crewのひと言】天津隔離報告⑤隔離中のいろいろ

⑤隔離中のいろいろ

隔離生活も終わりが見えてきました。気づいたことをまとめてお届けします。

◆スタッフはとっても親切

声を大にして言いたいのは、スタッフの皆さんが本当によくしてくれることです。14日間をなるべく快適に過ごしてもらおうという心意気が伝わります。天津らしい緩さも、コロナ禍下の中国入りでピリピリしていた気持ちを和ませてくれて、ありがたい限りです。

リクエストは全て微信のグループチャットを通して行うので、他の人がどんなことをお願いしているのか見ることができます。印象的なものをご紹介します。

・食事をベジタリアン対応にして。
OK。清真もあるから必要な人は言ってね。

・向かいの部屋の人が締め出されてるみたいよ。
→教えてくれてありがとう!すぐ行く。

#配布されたご飯を取る時とゴミ袋を出す時だけドアを開けていいのですが、うっかり外に出ると締め出されます。ドアの外は監視カメラで見張られています。

 ・ドライヤーってないの?
→洗面台に向かって右手の棚にあるよ。

 ・スリッパが汚くなった。もっとちょうだい。
OK。部屋の前まで届けるよ。
#シャンプー、ティッシュなども同様に追加でくれました。

・ミネラルウォーターがなくなった。もっとちょうだい。
→いいけど別途費用かかるし高いから、自分でタオバオの安いとこで買った方がいいよ。部屋の前まで届けるね。

・中国語でいろいろ発信してるけど、日本人は読めないんじゃない?
→ボランティアに翻訳してもらうね。

 ・ビール買いたい。
→警察が見張ってるから酒は無理〜

・ブレーカーが落ちた・Wi-Fiがつながらない・電気がつかないなど不具合系
→技術スタッフを派遣します。

 ・漬物ない?
→オレ個人のならあるよ。大根のだけど、いる?
#「いる!」という返事でした。

・宅急便を送りたいんだけど。
→ダメ。隔離が終わってからにして。

 ・友達が差し入れ持ってくるって言ってるけど、届けてくれる?
OK。次の食事配布の時ね。

 ・通販の宛先に書く部屋番号を間違えた(←私)
→了解、届いてるよ。後で持ってくね。

 ・ビンの蓋が開かないから開けて。
→次の食事配布の時にスタッフが行くよ。

 ・消化不良なんだよねー、粟粥ない?
OK、届けるよ。

 ……もしかすると「隔離人員管理規定」みたいなものからするとダメな対応があるかもしれませんが、この距離の近さに中国ならではの味があるような気がします。

ドアを開けていいのは食事を取る時だけ。もちろん人の姿はない

 

◆隔離生活は意外と忙しい

 暇すぎて辛いかなと思っていたら、意外と毎日いろいろやることがありました。下に書いておきます。大切な手続きはいちおう日本語訳もグループチャットで流れてきますが、不安なら会社の中国人社員や通訳を直接微信でつないでやり取りしてもらうこともできます。スマホが使えない、電子マネーの支払い手段がない人には、ホテルの内線電話などを使って個別でフォローしているようでした。

・毎日午前と午後の2回、体温を測って報告(微信のミニプログラムに記入)
・宿泊登記、解放後の滞在先、解放日の帰宅方法など、いろんな申告(微信のミニプログラムに記入)
2回のPCR&抗体検査
・部屋代、食事代、検査代をそれぞれ違う業者に支払い、スクリーンショットをグループチャットに送る
・部屋代、食事代、PCR検査代の発票をそれぞれの業者に指定の方法(大抵微信)で請求する
・派出所や滞在先の小区などから確認の電話が頻繁にかかってくる(個人情報を何度も聞かれる)

手続きが絡むイベント(検査や隔離後の移動)などについては、数日前に連絡がきました。中国ではこの手の話はギリギリまで連絡がないのが普通だと思っていましたが、認識を改めました。しっかりしてるなぁ……。

 

PCR&抗体検査

8日目と13日目にPCR&抗体検査が行われます。2回の検査は別々の医療機関が担当するそうです。数日前にグループチャットで検査機関のQRコードが送られてきて、申請と費用を払うように言われます。1206元でした。発票の請求方法が機関によって違うので少々面倒です。

当日は部屋のドアの前まで防護服姿の医療係員が来ます。いきなり「しゃがんで」と言われるので「??」となりましたが、要は立ったまま綿棒で喉を拭うので、こちらがしゃがんで上を向かないとできないという話でした。さらに立ったままで腕から採血します。少量ですが、立って血を抜かれたのは初めてです。5分程度でサクッと終了です。

数日後、グループチャットで「全員陰性だったよ!」とお知らせが来ました。その日の夜は「お祝いに夕飯は餃子にするね!」とのこと。気持ちは嬉しいです。

 陰性祝いの餃子(写真は同じ階に隔離中の人にもらった)

 

◆解放後

解放は隔離開始時刻からきっかり14日後ということで、このホテルの場合は14日の18:00であると通達がありました。指定時刻より前にも後にもずらすことはできません(「18時だと移動手段がないからもう1泊したい」と申し出た人がいましたが却下されていました)

移動手段は、誰かに迎えにきてもらってもよいし、タクシーもOKです。ホテルから天津濱海空港、天津駅、天津西駅、天津南駅までバスも出ます。

解放後は、滞在先の小区の指示に従います。ホテルからも、「小区からプラス1週間の自宅隔離などが指示されることがあるが、その場合は従うように」と言われました。

私の住む小区では、事前の電話で

・隔離終了証明書
PCR&抗体検査陰性証明書
・健康コード

を帰宅時に提出するようにとのことでした。

さらに戻ってからも体温報告をせよとか、10日目にPCR検査をもう一度受けろとも言われています。実際のところは帰ってみないと何とも言えません。

ちなみに健康コードについては、隔離初日に「まだ申請しないように。解放時にレクチャーするからその時に申請してね。焦って申請しても赤が出るだけだし、行政区単位だから、移動する時に障害になるかもよ」という注意がきました。

以上、終了間際の途中経過でした♪

14日間見続けるには退屈な景色。このホテルは全面窓で明るいのがいい

 

#隔離生活についてのご質問はここからお寄せください。あくまでも個人の体験という前提で、お答えさせていただきます。

 

#編集部補足
「中国語なんて全然分からないからどうしよう」という皆さんへ。

①WeChat(微信)には自動翻訳機能があり、なかなか使えます。なので文字によるやり取りはWeChatを使えば、かなりの程度は大丈夫。困ったら社員に転送して助けてもらいましょう。

②電話は難度高いですよね。出てもどうせ意味は分からないのですが、とりあえず出てみてください(出ないと、倒れてるんじゃないか?みたいな騒ぎになる可能性もありますし)。通じないことでの不利益はまずありませんので、気にせず「分かりませーん」と伝えてください。